事業承継
事例1:M&A活用(譲受け)
【自社の成長に向け、M&Aを積極的に活用】
<事例1:譲受け企業 株式会社丸伝運送 様>
【M&A企業概要】
- 譲渡企業
- I社
長野県内
運送業
- 譲受け企業
(当金庫支援) - 株式会社丸伝運送
下伊那郡高森町
運送業
順調に事業展開をされている株式会社丸伝運送様ですが、さらなる展開に向け、今後成長させたい事業分野について「M&A」により後継者不在の企業様の譲受けをされました。事業拡大のスピードをより加速させることができ、グループ全体の相乗効果に繋げていただくことができました。
本事例では、M&Aに至った理由や経緯、今後のM&A戦略についてお伺いします。
<譲受け企業 代表取締役会長 曲淵寛人様へのインタビュー>
- - 質問①: 会社の沿革等ついて教えてください -
- 株式会社丸伝運送は、2021年3月で30周年を迎えました。創業者は私の父であり、学校を卒業してからトラック1台で個人事業を立ち上げました。会社組織は父と私達兄弟3人で立ち上げ、当初は軽トラックでの小口配送を中心に行い、徐々に事業を拡大してきました。私は、2代目社長として事業を拡大することに力を入れてきましたが、現在は弟に社長職を引継ぎ、会長職として事業の後方支援をしています。
- - 質問②: M&Aを実施したきっかけをお教えください -
-
以前からM&Aを活用した事業拡大を検討しており、飯田信用金庫さんに相談したところ、ニーズに合った案件を紹介をしてもらい検討がスタートしました。
今回、譲受けた企業は同業の運送業です。運送業は、運搬するものによって取引先や技術・ノウハウが大きく異なります。譲り受けた企業が行っている事業は、弊社で10年ほど立ち上げにチャレンジしてきた事業でしたが、なかなか思うように成長させることができず、ノウハウを蓄積することができませんでした。飯田信用金庫さんから案件の話をもらった時は、M&Aを活用した事業の成長を検討している時期であり、とても良いタイミングでした。また、譲渡企業の社長はとても真面目で誠実な方であり、運転手の方も創業当時から勤務している方が多く、社長や会社に魅力があるのだと直感的に感じていました。事業の内容を詳しくお聞きし、事業の将来性にも魅力を感じました。収益性についても自社のノウハウを展開できれば、採算が取れるという目論見があり、さらにはエリアも近く自社との相乗効果が見込めました。
- - 質問③: M&Aを活用した事業成長を選択された理由をお教えください -
- 事業は順調に成長してきましたが、自分たちの力だけで事業を拡大するにはスピード感にもの足りなさを感じていました。その解決方法としてM&Aがあり、売上を伸ばしエリアを広げるスピードを各段に上げ、通常の投資と比べ資金の節約や時間の短縮ができると考えていました。今は実際にその効果を実感しています。
- - 質問④: 今回のM&Aで注意していた点はありますか? -
- 運転手の勤務形態が複雑な業界であり、労務トラブルが1番気になっていました。最終合意前の買収監査の際に専門家を交えしっかりと精査を行った結果、大きな問題は見つからず、安心して引き受けすることができました
- - 質問⑤: M&A後はどのような取組みを実施されましたか? -
-
事業の収益性を改善させるために、売上増加施策と経費の見直しを行いました。具体的には、営業活動を株式会社丸伝運送が一手に引き受け、新たな取引先を発掘しました。丸伝グループは、仕入先との長年の実績と関係性があり、そのノウハウを活用することができました。経費の見直しについては車に関わる原価(燃料代、高速代、車両費、自動車、保険料)の見直しを実施しました。結果的に売上高増加と経費削減に成功し、グループとして連携することの強さと大切さを実感しました。
- - 質問⑥: 今後の事業展開、M&A戦略についてお教えください -
- M&Aに関しては、東海地方への進出を目指し今後も積極的に活用したいと考えています。一方で、M&Aにより譲受けた企業との相乗効果をさらに発揮するために、グループ全体の基礎固めにも力を入れていきます。今後もM&Aをはじめ、様々な情報を飯田信用金庫さんには期待しています。
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事例2:父から息子へ円滑な承継
- ご相談前
-
- 父親は70歳代、息子は40歳代であり、そろそろ事業承継が必要な時期。
- 父親と息子で将来の会社に関することは一切話しておらず、事業承継への道筋が付いていない状態。
しんきんへ相談してみた
- ご相談後
- 道筋が見える化される事で円滑に事業承継が行われた。
父親はハッピーリタイアができ、息子は順調に事業が行える体制が整えられた。
従業員も若い社長の下で安心して働ける環境が整えられた。
株式会社H社様 事業承継エピソード
上場企業Y社様との取引をメインとする会社です。以前、当社の仕事が大幅に減少し経営が難航していた時期にしんきんの営業担当者からアドバイザーを紹介してもらいアドバイスを受けました。商品をデータで管理することや、1点1点の収益を分かりやすくするなどの具体的なアドバイスをいただき無事軌道修正をすることができました。
経営相談の件もあってアドバイザーさんに事業承継の相談をしたところ、息子を交えて事業承継の道筋の見える化をしてくださり、株式については役員退職金の支払いを行うタイミングで譲渡するように提案していただきました。
家族会議を行い、株式の譲渡を承認してもらうように提案し、円滑な事業承継を行うことができました。
父から息子へ円滑な承継のポイント
今回のように家族への事業承継を行う場合、経営状況や会社としての理念、社長の意思などの情報がしっかりと伝わっていないと、承継後に経営が傾く原因になる恐れがあります。専門知識を持った経営アドバイザーや連携する専門家の同席のもと円滑な事業承継をサポートいたします。早め早めに対策の検討を図ることが大切です。
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事例3:自社役員・社員に承継
- ご相談前
-
- 子息等に承継の可能性が無いので、将来的に不安。
- 事業承継については未着手の状態。
しんきんへ相談してみた
- ご相談後
- EBO(従業員による自社株買収)で事業譲渡を果たすことができた。
株式会社I様 自社従業員に事業承継
飯田信用金庫をメインバンクとして利用していた運送業者である当社は堅実な経営を展開しておりました。社長の私は70歳で数年前から後継者問題で悩んでおりました。
そこで当社の従業員A氏に事業を譲る決心をし、しんきん担当者がA氏に金融機関借入金の連帯保証人にならなければならないことや社長所有の自社株を買い取るのに相当の資金が個人的に必要となること等を説明いたしました。
当初前向きな姿勢でいたA氏でしたが、以上の点がわかると難色を示されました。そこでしんきん担当者のアドバイスにより、社長の私に退職金を支払うことで株価を引下げ、A氏が株を引き受けやすい環境を作りました。また、金融機関借入金についてはその資金使途のほとんどが設備資金であることを説明し、A氏の了承を得て無事に事業承継することができました。
自社役員・社員に承継のポイント
上記案件は典型的なEBO(従業員による自社株買収)案件であり、事業承継の典型例と思われます。事業承継を行う際は後継者問題で悩まれている経営者の方も多くいらっしゃいます。しんきんではお客様の立場や環境に合わせて最適なご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。
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