あ行
アクティブ運用
英語のアクティブ(active)とは、“能動的な”とか“積極的な”という意味です。資産運用においては、あらかじめ決められた運用指標である市場指数を上回る運用成果を目指す“市場指数超過スタイル”のことを意味します。例えば日本株の場合、市場指数として日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などが用いられます。運用会社(投資信託委託会社)の調査分析に基づく銘柄選択力やファンドマネジャーの運用ノウハウを活用できることなどが利点としてあげられます。
アセットアロケーション
目的にあった資産形成・運用を行う上で、資産の最適な組合わせを決める「資産配分」のことです。具体的には、株式、債券、外国証券、預貯金などの様々な資産(これらをアセットと呼びます)に最適に配分(アロケーション)することをいいます。
アセットクラス
資産の種類・分類のことです。国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、短期金融商品などのアセットクラス(資産クラス)があります。近年では不動産投信(REIT)、ヘッジファンドなどオルタナティブ(代替)投資と呼ばれる新たなアセットクラスも注目されています。
インカムゲイン
株式の配当や債券の利子のように証券の発行者から支払われるものを利益として認識したものです。投資信託の収益分配金もインカムゲインの一種です。これに対して、証券の値上がりによって生じる利益をキャピタル・ゲインと呼びます。
インデックス運用
日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの市場指数(インデックス)に連動する投資成果を目指す運用方法です。パッシブ運用ともいいます。英語のパッシブ(passive)とは、“受動的な”とか“消極的な”という意味です。資産運用においては、市場指数の成果と同様な成果を目指す“市場指数連動スタイル”のことを意味します。運用コストを低く抑えられることや、基準価額の動きが分かりやすいことが利点としてあげられます。
インフレリスク
物価の上昇によってお金の価値が減ってしまうリスクのことです。たとえば、以前は100円で買えた缶ジュースが、現在は120円支払わないと買えませんが、これは購買力が弱くなってしまう、すなわち“お金の価値が下がってしまっている”という状態にあります。これをインフレといい、そのような危険の可能性を“インフレリスク”といいます。資産運用においても、預金や債券の利率よりも、物価の上昇の方が大きいと、元金の価値は減ってしまいます。
受渡日
ファンドの購入、売却時の決算をする日です。
運用会社
一般に運用会社は、ファンド等の運用を行なう会社のことをいいます。通常、投資信託の運用会社といった場合は「委託会社」のことを意味し、これは投資信託の運営、管理を行う会社のことです。委託会社の主な業務は、投資信託の運用の指図、信託約款の作成・締結・届出、目論見書の作成、運用報告書の作成などです。
運用報告書
運用会社が決算期毎に作成するもので、基準価額や収益分配金をはじめ、運用の経過・実績等を確認できます。計算期間が6ヵ月未満のファンドについては、6ヵ月に一度作成されます。
オープン型投資信託
当初募集期間終了後も追加設定(購入)することができる投資信託です。投資信託の信託期間中は、原則としていつでも購入・換金ができますが、購入期間が限定されている「限定追加型投資信託」もあります。
か行
会社型投資信託
投資信託の設立形態による分類上、投資を目的とする法人(投資法人)を設立し、投資家(投資主)が投資法人に出資をしたうえで、投資法人からの収益の分配を受けるタイプの投資信託を「会社型投資信託(投資法人)」といいます。投資家(投資主)は、この投資法人に出資をし、投資法人から収益の分配を受ける権利を持つばかりでなく、投資法人内にある投資主総会における議決権も持つことになります。この点は契約型投資信託との大きな違いです。欧米では広く普及していましたが、日本では1998年の投資信託法改正により導入されました。本形態において日本で代表的なものには、「不動産投資信託」があります。
解約価額
ファンドの解約時の価額のことです。基準価額適用日の基準価額から信託財産留保額を差し引いて算出されます。信託財産留保額がないファンドは、基準価額適用日の基準価額が解約価額になります。
価格変動リスク
値動きのある証券に投資しますので、基準価額が変動するリスクがあります。
一般に、債券の価格は、信用力・金利の変動等の影響を受けます。
一般に、不動産の価格は、政治・経済状況、市場の需要等を反映して変動します。
一般に、株価は発行企業の業績、政治・経済情勢、市場の需要等を反映して変動します。
株式
株式会社における株主の持ち分を表す有価証券です。株主は保有株数に応じて、株主総会で議決権を行使することができます。株式に投資する財産上の目的は、配当の受取り(インカムゲイン)および株価の値上がり(キャピタルゲイン)といわれます。
株式投資信託
株式を主な投資対象とする投資信託のことです。株式を少しでも組み入れることを可能としている投資信託は株式投資信託に分類されています。このため、主として債券に投資する投資信託であっても、約款上、株式にも投資できると定められている投資信託は株式投資信託に分類されます。
為替ヘッジ
英語でヘッジ(hedge)とは、“生垣”という意味のほか、“未然に防ぐ”という意味があります。投資でいう為替ヘッジとは、“為替変動の回避”のことです。
海外の資産(ドルなど外国通貨で表示される資産)で運用するファンドの場合、円高になったり円安になったりと、為替レートが変動することで、資産額が変動します。その変動を避けるための交換レートをあらかじめ確定させておく方法があります。ただしこの場合は、そのためのヘッジコスト、つまり“回避費用”がかかる場合があります。
海外の資産で運用するファンドの場合、為替変動を回避するタイプと、回避しないタイプとがあります。
為替変動リスク
外国為替相場の変動によって、外貨建資産の円換算での資産価値が変動することです。外国証券を組み入れている投資信託の基準価額は、証券価格の変動に加えて為替レートの変動の影響を受けます。一般的に円高は基準価額の下落要因になり円安は上昇要因になります。為替リスクを排除することを為替ヘッジといいます。
カントリーリスク
カントリーリスクは、その国の政治・経済・社会などの見地からの「国の信用リスク」のことです。外国の資産に投資する場合、国内の資産への投資と比べて、その国特有の事情(政治不安、社会不安、インフレ・制度変更、外貨規制、債務不履行、ストライキ、テロ、紛争、内乱等)による市場動向の変化がリスクとなります。
元本払戻金
元本払戻金(特別分配金)とは、受益者が受け取る収益分配金のうち、課税されない分配金“非課税分配金”のことです。利子、利息や配当金などの受取りには、税金がかかるのが“普通”ですが、投資信託の分配金の場合、課税されない“特別”な分配金を受け取ることがあります。
投資信託の場合は、ファンドの受益者全員に単位口当たり同じ分配金が支払われますから、受益者によっては、ファンドの時価(分配金落ち後の基準価額)が、投資元本よりも値下がりしていても分配金が支払われる、ということになります。課税されない特別な分配金は、投資された元本が、その分払い戻しされたものと同じなので課税されないこととなります。
基準価額
各ファンドの単位口あたりの純資産総額で、単位口当たりの“ファンド時価”のことです。運用会社が毎営業日公表します。ファンド毎に、投資している株式や債券をその日の価格で評価したものに、費用を差し引いて各ファンドの純資産額を計算し、単位口当たりに換算して公表します。
【基準価額=純資産総額÷受益権総口数】
通常運用開始時は「1万円」ですが、その後は投資している株式や債券の価格の変動などによって日々変動します。投資信託を購入したり換金する際の基準となるもので、運用会社(投資信託委託会社)、販売会社などのWebサイトや一部の新聞に掲載されています。
キャピタルゲイン
株式、債券、不動産などの資産価格が値上がりすることによって得られる利益のことをいいます。投資信託の基準価額の値上がりによる利益も受益者にとってのキャピタルゲインとなります。譲渡益ともいいます。これに対し、株式の配当、債券の利子、不動産の賃貸収入などのことをインカムゲインと呼びます。
金利変動リスク
債券は、通常満期まで決められた利率で利息が支払われて、満期時には元本が支払われることになっていますが、満期までの間は、時価で売買することができます。その時価は、通常、金利が上がると下がり、金利が下がると上がります。このような市中金利の変動による債券価格の変動を金利リスク、または金利変動リスクといいます。
債券の取引はこのような金利の変動の影響を受けますので、債券に投資するファンドは、金利の変動によって、基準価額が上がったり下がったりするリスクがあります。一般に残存期間が長い債券ほど金利変動リスクが大きくなります。
グローバル株式
グローバル株式とは、世界のさまざまな地域の株式のことで、国際株式などともいわれます。
投資信託では、商品性の説明や商品名として用いられることがあります。明確な定義はありませんが、一般的には先進国の株式を指し、他に新興国が含まれる場合もあります。
グローバル債券
グローバル債券とは、2カ国以上の国で同時に発行、募集される債券のことです。通常、債券は1国の国内のみで発行、募集が行われますが、グローバル債券は北米、欧州、アジアなど複数の地域で発行、募集されます。よって、1国のみで発行するより多くの債券が発行でき、多くの資金を集めることができます。
グローバル債券という言葉は、世界の債券の総称として使われることもあります。
契約型投資信託
委託者である投資信託委託会社と受託者である信託銀行との信託契約にもとづき、投資信託委託会社が資金運用の指図を行い、その収益を受益者が受け取る形で運営される投資信託です。投資信託はその設立形態によって、契約型と会社型に分けられますが、わが国で設定される投資信託は契約型が一般的です。
決算日
投資信託の決算が行われる日です。資産時価や前回決算日からの損益などを計算し、基準価額水準・市況動向を考慮して運用会社が分配額を決定し、分配金が支払われます。決算回数は、年1回、年2回、隔月、毎月など投資信託により様々です。
源泉分離課税
所得を支払う人が税金を天引きして所得を受け取る人に代わって納税することを源泉徴収といい、給与など他の所得と分離して税金を算出するので源泉分離課税といいます。源泉分離課税の対象となる所得は預貯金や公社債の利子、投資信託の分配金などです。個人投資家が株式を売却した際は、原則として確定申告が必要な申告分離課税が適用されます。
公共債・国債
国が発行する債券(国債)、地方自治体が発行する債券(地方債)、政府系の機関が発行する債券(政府機関債)をまとめて公共債と呼びます。国内債券は、「公共債」と民間企業が発行する「民間債」に分けられ、その両方を合わせたものは「公社債」と呼ばれます。
公社債投資信託
株式は一切組み入れず、公社債等で運用する投資信託。約款上、株式で運用することを一切認めていない場合には公社債投資信託に分類されます。MMFやMRFといった短期金融商品などで運用する投資信託もこれに該当します。
個別元本
投資家が投資信託を購入した時の基準価額を「個別元本」といいます。「個別元本」に基づいて課税される計算方式が「個別元本方式」です。同方式では、投資家別、ファンド別の個別の元本を基準に課税額の計算を行います。換金時に適用される基準価額と「個別元本」の差額部分が課税されます。また、分配時に分配落ち後の基準価額が「個別元本」を下回った場合、下回った部分の金額は個別元本の払い戻しとみなされて非課税の元本払戻金(特別分配金)となります。非課税となる元本払戻金(特別分配金)がある場合、その額だけ個別元本は下がります。
さ行
債券
国、地方公共団体、企業などが、投資家から直接資金の借入れをする場合に発行する証書のことです。国が発行する国債、地方公共団体が発行する地方債、企業が発行する社債などがあります。債券の取引価格は金利変動などの影響を受け、額面を上回ることもあれば下回ることもあります。
時価総額
保有している資産を時価で計算した合計金額を時価総額と言います。企業の株式の時価総額は、その企業のすべての株式を時価で計算した金額を言い、株式市場の時価総額は、その株式市場に上場しているすべての企業の株式を時価で計算して合計したものを指しています。
市場リスク
市場リスクは「マーケットリスク」とも呼ばれ、市場価格が変動することによって生じるリスクのことをいいます。これは、マーケットにおいて、金利・為替・株式・商品などの市場価格の変動により、保有資産の評価額が常に変動する状況(不確実性)のことを意味しています。
申告分離課税
他の所得と分離して確定申告し、所得税を支払うことをいいます。株式投資信託を買取請求によって換金した場合の譲渡所得など一定の所得については、その所得を分離して税額を計算し、税金を納める申告分離課税制度が採られています。
信託期間
ファンドの運用が開始されてから終了するまでの“運用期間”をいいます。運用会社(投資信託委託会社)は信託期間の終了時に、その時の運用環境や純資産残高などを勘案して、信託期間の延長が受益者にとって有利であると認めた場合は、信託期間を延長することができます。信託期間を無期限としているファンドもあります。
信託銀行
信託銀行とは、信託業務を行う銀行のことで、顧客の現金だけでなく、株や債券などの金融資産、不動産などを預かり、管理、運用を行います。もちろん一般の銀行の業務も行っています。
投資信託の仕組みの中では、投資家から集めた資金を管理し、運用会社からの指示で資産の売買を行っています。
信託財産留保額
受益者が投資信託を換金する際に、その換金のためにファンドに発生する有価証券の売却費用などについて、他の受益者との公平性を図ることや信託財産の安定的な推移を図るために、換金を行う受益者に負担してもらうために換金代金から徴収する金額です。徴収された金額は、ファンドに繰り戻されます。ファンドによっては、徴収されないものもあります。
信託報酬
受益者が投資信託を保有している間の運用にかかる費用、すなわち“保有費用”のことです。投資信託委託会社(委託者)、信託銀行(受託者)、販売会社がそれぞれのサービスの対価として受け取る報酬です。信託財産の日々の時価を計算する際に、あらかじめ決められた率で算出されたこれらの費用を差し引いた上でその日の基準価額(時価)を計算しています。
信用リスク
信用に該当する英語はクレジット(credit)で、「信用貸し、信用度」という意味があります。例えば「クレジットカード」の場合、信販会社等が、一般のお客さまが所定の日に利用した代金を支払うことを“信用”してカードを発行します。しかし、支払いの滞納や不履行があれば信販会社等は貸し出した代金を受け取ることができなくなります。株式や債券の場合、それを発行する企業や国が、(たとえば倒産など)なんらかの理由でその債務を約束どおり履行できなくなる可能性のことをいいます。
証券投資においては、企業などの発行体の財務状況の悪化によって生じる証券価格の下落の可能性を指します。クレジット・リスクともいいます。
シャープレシオ
リスクとリターンの両側面を捉えた指標として、ファンドのパフォーマンスを比較する場合に広く用いられています。分子は、安全資産のリターンをどの位上回ったかを示す超過リターンであり、これをリターンの変動度合いを示す標準偏差で割ることで、リスク1単位当りの超過リターンの量を求めます。(平均リターン-安全資産利子率)÷標準偏差。安全資産利子率には日本では無担保コールレートなどを使用します。
取得単価
お客さまがファンドを購入されたときの基準価額(約定価額)です。追加購入された場合は、移動平均により計算します。また、取得単価は、換金(解約)、償還、収益分配時に税額を計算するための税法上の元本となります。
収益調整金
追加型株式投信で新規資金が流入することにより発生する、既存受益者と新規受益者を公平に扱うための勘定のことです。具体的には、既存受益者の収益分配可能額が希薄化しないことや、過去の経費負担を新規受益者に負わせないことです。
収益分配金
投資信託の収益分配方針に従って、運用により得た収益の一部、または全部を決算毎に投資家(受益者)に分配するもの。分配金は受益証券の口数に応じて支払われます。分配方式は収益を分配金として支払うもの、同一ファンドに自動的に再投資するもの、投資家が再投資と支払のいずれかを選択できるものなどがあります。なお、追加型株式投資信託の分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配)の2種類があります。分配金落ち後の基準価額で投資家の個別元本(購入コスト)を上回っている部分を課税対象となる普通分配金といい、下回っている部分を非課税となる元本払戻金(特別分配金)といいます。
受益者
受益者とは信託用語のひとつで、受託者による信託行為で発生した利益を受け取る権利を有する者を指します。投資信託の場合では、投資信託を購入して保有する投資家は、信託の利益を享受する権利(受益権)を持つため、受益者と呼ばれます。償還金の受領、受益権の買取請求の権利、信託財産の運用収益の分配について、受益権の口数に応じて均等の権利を持っています。
受益証券
株式や債券もそれぞれ本券が発行されていますが、投資信託も「受益証券」と呼ばれ本券を発行しています。いわばファンドの持分権を表したものですが、販売会社が保護預かりするのが一般的です。本券は投資信託振替制度により電子化されています。
受託銀行
お客さまのご資産(信託財産)を安全に保管・管理する役割を担います。また、運用会社の指図通りに有価証券の売買事務を執行します。
受託者
受託者とは信託用語のひとつで、委託者から託された信託財産の管理などを受益者のために行う者を指します。投資信託の場合では、投資信託委託会社からの委託を受けて、その指図に基づいて信託財産の保管と計算、受益証券発行の認証などを行う金融機関のことで、主に信託銀行を指します。受託者は信託財産の名義人となって自己の名前で管理するだけで、信託財産の運用実績や成果については責任を負いません。
J-REIT
不動産投資信託(REIT)とは、不動産を運用対象とする投資信託です。そのうち国内に上場している不動産投資信託を「日本版REIT」という意味で「J-REIT」と呼んでいます。J-REITには法律上、会社型と契約型がありますが、現在国内に上場しているJ-REITは全て会社型です。会社型の場合、投資法人を作り投資家から資金を集め、そのお金でオフィスビルや商業施設、住宅などの不動産等を購入し、賃貸収入や必要に応じて物件を入れ替え売却益を得るなどの方法で運用します。運用は内閣総理大臣(金融庁)から登録を受けた会社である資産運用会社が行い、投資法人の資産運用の判断や実務を行います。運用した利益は毎期分配金として投資家に分配されます。J-REITは利益の90%超を投資家に分配すれば法人税が免除されるため、運用により得られた収益のほぼ全額が投資家に分配されています。また投資証券を市場で売却することも可能です。
償還
投資信託の運用を終了することです。予め決められた信託期間を終了する場合のほか、残存口数の減少などの理由により信託期間終了日以前に運用を終了する繰上償還があります。受益者には償還時の基準価額に保有口数を乗じた金額(税引き後)が支払われます。
償還乗り換え優遇制度
「償還乗り換え」とは、償還時まで保有したファンドの償還金を元手にして、償還を受けた販売会社で別ファンドを購入することです。信託約款で優遇に関する規定のあるファンドを一定期間内に購入した場合、購入手数料が無料もしくは割引優遇される「償還乗り換え優遇」が適用されます。なお、「償還乗り換え優遇」は償還金の範囲内でのみ適用されます。
譲渡益
株式投信を換金した場合の売却益のことです。損失が発生した場合は譲渡損と呼ばれます。
設定日
設定日とは、投資信託の運用が開始される日のことです。
投資信託は、運用する前に資金を集める当初募集期間という時期を経て、設定日から運用を開始します。設定日はパンフレットや目論見書の中の「お申込メモ」や「ファンド概要」などに記載されています。
多くの投資信託は設定日の基準価額を1万円として運用をスタートしています。
純資産総額
投資信託の時価総額のことで、信託財産の資産総額から負債総額を控除して算出します。投資信託の規模を示す数字としても利用されます。簡便的には下記の式が成立します。
【純資産総額=基準価額×受益権総口数】
純資産総額の増減は、基準価額の上昇下落および受益権口数の増減によってもたらされます。
た行
単位型投資信託
設定前の募集期間中のみ購入できる投資信託のことで、ユニット型とも言います。クローズド期間を設け、信託期間も短めなものが多いのが特徴です。経済情勢に応じて随時募集するスポット型と、商品性が同じものを毎月募集する定時定型の2種類あります。
追加型投資信託
原則、いつでも時価(基準価額)で購入できる投資信託のことで、オープン型とも言います。当初設定後でも購入できるのが特徴です。信託期間が無期限でいつでも換金できるものが中心ですが、信託期限やクローズド期間を設けているものもあります。
ディスクロージャー
企業や有価証券の発行者が株主や投資家らに対し、経営内容などの情報を公表することです。財務諸表や有価証券報告書などの定期的な公表のほか、経営に影響する重要な情報が発生した場合は速やかに発表すること(適時開示)が法令などで義務付けられています。投資信託では目論見書や運用報告書などの法定開示資料に加え、運用会社がホームページなどで運用状況を公開しています。
デュレーション
債券のクーポン(利金)と償還金を受取るまでの各期間を、その金額で加重平均して算出し、「債券投資額の平均回収期間」を表します。そして、「利回り変化に対する債券価格の弾力性」も意味し、値が大きいほど、金利変動に対して債券価格の感応度が高くなります。
デフォルトリスク
債務者の財務状態が悪化することによって、債権の回収ができない状態に陥る危険性(リスク)のことをいいます。具体的には、商取引、融資、債券投資、株式投資、預貯金などの債権に対して、取引の相手先(発行先)の倒産や債務不履行等により、元本の返済や金利の支払いが滞ったり、停止されたりすることをいいます。
騰落率
決められた2つの時点の価格を比較して、何%上昇したか(あるいは下落したか)を表す指標です。投資信託の場合は、他の銘柄と比較可能にするため、該当期間に支払われた分配金を加えて算出します。価格動向を把握するために用います。
投資信託
不特定多数の投資家から集めた資金をまとめ、専門家が有価証券などに分散投資し、その収益を出資額に応じて投資家に還元する金融商品。正式には「証券投資信託」と言い、「投信」「ファンド」とも呼ばれます。販売は証券会社や銀行、運用は投信委託会社、保管・管理は信託銀行と、それぞれ専門家が分担する仕組みで、専門家に運用を任せ、分散投資が可能なことから、投資家は小口の資金で分散投資ができ、個人で直接株や債券に投資するよりはリスクが減少します。投信の種類は幅広く、単位型や追加型、運用対象として株式投資信託と公社債投資信託といった形態に分けられます。銀行預金のように元本は保証されませんが、高い運用収益を得るチャンスもある金融商品です。
投資信託委託会社
投資信託委託会社とは、投資信託を設定し、運用する会社のことをいいます。投資信託委託会社の主な業務には、投資信託約款の作成、目論見書の作成、受益証券の発行、信託財産の運用指図、運用報告書の作成などがあります。なかでも、投資家の資金を管理している受託会社(信託銀行等)に対して運用の指図をすることが最も重要な業務です。具体的には、投資信託委託会社の運用担当者であるファンド・マネージャーが、ファンドごとの運用方針に基づき運用指図を行います。
東証株価指数
東京証券取引所プライム市場に上場している日本企業を対象として算出した株価指数のこと。
わが国の株式市場全体の値動きを表す代表的な株価指数として注目されています。
特定口座
投資家に代わって売却した上場株式や投資信託等について1年間の売買損益を口座管理者が計算する制度です。証券会社、銀行、郵便局などの金融機関1社につき1口座を開設することができます。特定口座は、上場株式や投資信託等の売却にかかる課税方法が平成15年申告分離課税に一本化されたことにより、譲渡所得への確定申告が必要になった投資家の事務負担を、金融機関が代行し軽減する目的で導入されました。
ドルコスト平均法
定期的(1ヵ月ごとなど)に、一定金額を株式や投資信託に継続投資することです。高値の場合は少なめに、安値の場合はより多くの株数(口数)を購入できることから、損益のブレを平準化できます。こうした特徴から「時間分散」の投資手法とみなされています。
な行
日経平均株価(日経225)
日経平均株価は「ダウ式平均」によって算出する指数です。基本的には東京証券取引所プライム市場上場銘柄から日本経済新聞社が選定した225銘柄の株価の平均値です。
は行
パッシブ運用
Passive Investing 市場平均(日経平均株価、TOPIX等)などに連動した収益を目指す運用方法です。投資信託の場合、インデックスファンドは、代表的なパッシブ運用です。アクティブ運用よりコスト(手数料や運用管理費用(信託報酬)など)が全般的に低めとなる傾向があります。
販売会社
投資信託の販売会社とは、投資信託を販売している会社のことです。
販売手数料
投資信託を購入する際に販売会社に支払う手数料のことです。
標準偏差
リターンのばらつき具合を示す統計値で、投資における価格変動リスクを定量的に測定する尺度のこと。標準偏差の値が大きいほどリターンのばらつきが大きく、価格変動リスクが高いと考えられます。
ファンド
「基金」の意味で、多数の人から資金を募り、それで投資などを行う集団投資スキームを指しますが、一般的には投資信託の意味合いで用いられます。投資信託のように、不特定多数の投資家から資金を集め、それで特定の有価証券などに投資する金融商品は、ほかにもたくさんあります。例えば、貴金属や原油、農産物などの先物市場で運用する「商品ファンド」、不動産に投資する「不動産ファンド」などがそうです。また、年金のことを英語では「ペンション・ファンド」などと言います。ある意味で預貯金も、不特定多数の預金者からお金を集め、それを民間企業などに融資してリターンを得るという点では、ファンドの一種と言えるでしょう。つまり、ファンドとは、非常に幅広い概念を持っているのですが、一般的には投資信託のことをファンドと称するケースが多いようです。
ファンド・オブ・ファンズ
ファンドオブファンズとは、複数の投資信託を投資対象とする投資信託のことです。
通常の投資信託は株や債券などに投資しますが、ファンドオブファンズは複数の投資信託が投資対象です。投資信託に投資する投資信託、という意味からファンドオブファンズと呼ばれています。
ファンドマネージャー
ファンドマネージャーとは、投資信託の運用を行う専門家のことで、運用会社に所属して業務を行っています。
普通分配金
追加型株式投資信託の収益分配金は「普通分配金」と「元本払戻金」の二つに区分され、普通分配金はファンドの分配落ち後の基準価額が、受益者(投資家)の個別元本と同額かまたは上回っている場合に支払われる分配金のことをいいます。普通分配金は、運用によって得られた収益から分配されているので、課税対象となります。
復興特別所得税
復興特別所得税とは、東日本大震災からの復興財源に充てるため、2013年1月1日~2037年12月31日まで、通常の所得税に上乗せして徴収される特別税で、税率は2.1%です。
株式などの投資で利益(譲渡益や配当など)が出た場合、通常は計20%(所得税15%+住民税5%)の譲渡益税がかかりますが、2037年12月31日まではこれに復興特別所得税が加わり、計20.315%(所得税15.315%+住民税5%)となります。
不動産投資信託
REIT(不動産投資信託)とは、不動産に投資する投資信託のことです。REITは、Real Estate Investment Trustの略で、証券取引所に上場しているものは上場株式と同様に売買することができます。
投資家から集めた資金で不動産を保有、管理し、主に物件の賃貸収入で収益をあげます。対象となる不動産はオフィスビルやショッピングセンター、マンションなどさまざまです。REITは投資法人によって運営され、収益の90%超を分配金に回すことが法律により義務付けられています。
分散投資
価格変動リスクを軽減させるために、投資資金を複数の資産に分けて投資することです。全財産を一つの資産に集中せず複数の資産に分散していると、仮に資産の一つが値下がりしても他の資産でカバーでき、資産全体の値動きを安定させ価格変動リスクを抑える効果が期待できます。資産分散、銘柄分散、業種分散、地域分散などが代表例です。このことを言い表す「卵は一つのカゴに盛るな」という諺もあります。同様の目的で、投資する時期をずらす時間分散という考え方もあります。
分配金
投資信託の収益分配方針に従って、運用により得た収益の一部、または全部を決算毎に投資家(受益者)に分配するもの。分配金は受益証券の口数に応じて支払われます。分配方式は収益を分配金として支払うもの、同一ファンドに自動的に再投資するもの、投資家が再投資と支払のいずれかを選択できるものなどがあります。なお、追加型株式投資信託の分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配)の2種類があります。分配金落ち後の基準価額で投資家の個別元本(購入コスト)を上回っている部分を課税対象となる普通分配金といい、下回っている部分を非課税となる元本払戻金(特別分配金)といいます。
ベンチマーク
ベンチマークとは、投資信託などが運用の指標としている基準のことです。多くの場合、投資信託が投資対象とする商品や市場の各種指数が用いられます。例えば、日本株式に投資する投資信託であれば、TOPIXや日経平均株価などの指数がこれに当たります。
指数はその市場や商品の平均値を表すことが多いため、投資信託のベンチマークとして採用しているものもあります。投資信託の目論見書や運用報告書などに、ベンチマークの指定がされているものもあります。
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。「ポートフォリオを組む」ということは、どのような投資信託を購入しようか、株はどの銘柄で何株ほど持つか、などの検討をするという意味です。
ま行
マザーファンド
Mother Fund 複数のファンドの資金を1つのマザーファンド受益証券に集めて運用する形式のこと。この複数のファンドはマザーファンドに対しベビーファンドと呼ばれます。実質的な運用はマザーファンドで行われますが、投資家が購入できる投資信託はベビーファンドです。ベビーファンドの資産規模に関わらず、同一の運用が行えることがマザーファンド形式のメリットです。
目論見書
株式、社債、投資信託など有価証券の募集または売出しのために投資家に提供することを目的として作成される法定開示資料です。投資信託の場合は運用会社が作成します。投資信託の目論見書には投資信託の運用方針や投資リスクなど投資家が投資の前にあらかじめ知っておく必要のある重要な情報が記載されています。投資家に投資信託を販売する場合には目論見書の事前又は同時交付が義務付けられています。
や行
約定
約定とは、株式取引などの売買が成立することをいいます。
株式取引の場合、注文をしてもそれに応えてくれる投資家がいないと取引が成立しません。買いたい人と売りたい人の条件が合致して、取引が成立した状態を約定といいます。
約定日
契約・取引の成立した日のことをいいます。お客さまからお申し出いただいた投資信託の申込、解約の「価格」「数量」「代金」の明細が決定します。
有価証券
広義には財産的価値を有する私権を表象する証券として、狭義には金融商品取引法に定められた証券をあらわします。広義の有価証券には、船荷証券、倉庫証券などの「物財証券」、貨幣、小切手などの「貨幣証券」、株式、債券などの資本証券などです。一方、狭義の有価証券とは金融商品取引法に定義されている国債、地方債、社債、株式、投資信託、貸付信託の受益証券などを言います。
ら行
リスク
投資におけるリスクとは「将来の収益の不確実性」を指します。リスクの大小は、予想される収益のブレが大きいものほどリスクが大きく、収益のブレが小さいものほどリスクが小さいといいます。有価証券の価格変動(収益のブレ)の大きいものをハイリスク、小さいものをローリスクといいます。
リターン
金融商品に投資することにより得ることのできる収益のこと。「インカムゲイン」(配当や利息収入)と「キャピタルゲイン」(値上がり益)に大別できます。つまりリターンとは、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン(もしくはキャピタルロス)」の合計です。しばしばリターンは収益を投資元本で除した収益率(%)で表されます。一般に、リスクの低いものはリターンも低く、リターンの高いものはリスクも高いという関係が成り立ちます。
リバランス
値上がりした銘柄(資産)を売り、値下がりした銘柄(資産)を買うという投資手法に則って、当初構築したポートフォリオを一定期間毎に見直し、当初の構成比率に修正していく運用手法です。ポートフォリオの一部を売却したり、買い増しをすることによって行います。定期的に行う方法や、当初の比率から一定の乖離が生じた場合に随時行う方法があります。また、積立型の投資などニューマネーがある場合は、買い増す資産に重点的に投資することによって漸次リバランスを行う方法もあります。
流動性リスク
流動性リスクとは、取引高が少なくて、必要な時に思うような価格で売れないリスクのことです。債券であれ株であれ、売買がほとんどされない銘柄、すなわち、流動性の低い銘柄は、必要な時に思うように売れないことがあります。どうしても売りたい場合には、時価よりも大幅に安い値段を提示しなければならないことがあります。債券の場合には満期まで持てば元本が償還されますが、株の場合には償還もないので、流動性リスクの高い銘柄は、その分安い価格で取引されることが多くなります。この価格差を流動性プレミアムといいます。
累積投資
投資信託の決算日に支払われる分配金を効率的に運用するために、同じファンドを無手数料で自動的に購入する方法をいいます。